筋肉少女帯ライブ・過去日記アーカイブ(1989〜)

筋肉少女帯の活動履歴、ライブ感想などを記録したアーカイブです。(非公式)

筋肉少女帯バイオグラフィー(私設)

※参考資料:「HYP」フールズメイト刊 1990年「筋少新聞vol.3」1998年「筋肉少女帯自伝」2007年

1978年、中学校の同じクラスで大槻さんと内田さんが出会います。後に大槻さんのエッセイ等で何度も出て来るエピソードの「内田の家の火事」は、中学入学直前の春休みのことでした。(1978年3月14日か19日だそうです)
1979〜前身バンド「ザ・ドンズ(ドテチンズ)」結成

結成〜インディーズ
1982年2月、東京で「筋肉少年少女隊」としてバンド結成されました。中学の同級生でそれぞれ別の高校に進んだ大槻さん、内田さんを中心にメンバーが集まりました。(当時16歳)大槻さんは当初ベースとボーカルでした。内田さんはキーボードでした。
同年4月6日、新宿JAMにて、内田さんの高校の先輩(既に卒業)であったKERAさんのバンド「伝染病」解散ライブ兼「有頂天」結成ライブに呼ばれて共演したのがライブデビューでした。KERAさんのバンドには、内田さんと同じ高校で1つ学年上の本城さんが在籍していました。
その後、大槻さんはベースを弾きながら歌えないため、ベースは内田さんになり、大槻さんはボーカルのみになりました。
同年11月、本城さんが筋肉少女帯に加入し、有頂天と掛け持ち時期もありました。

1983〜1984年、ヤマハ渋谷店主催「中高生バンド合戦」に出演。同じコンテストでは、橘高さんが「スリージーラスター」で参加していました。84年に「アルージュ」と改名してメジャーデビューします。(86年解散)
1985年4月、本城さんが脱退します。同年8月、三柴さんが加入します。

1985〜ナゴムレコードからEP「とろろの脳髄伝説」発売
1986〜イベント「子どもたちのCity」参加
1987〜ナゴムレコードからEP「ノゾミ・カナエ・タマエ」「高木ブー伝説」発売
1986年・1987年の出来事

1988【メジャーデビュー】

1988年の出来事

1989【三柴さん脱退、本城さん、橘高さん加入】

1989年の出来事

1990【初の武道館ワンマン】

1990年の出来事

1992【結成10周年】

1992年の出来事

1993【トイズファクトリーからMCAビクターへ移籍】

1993年の出来事

1994【4度目の武道館ワンマン】

1994年の出来事

1995【オフィシャルサイト開設】

1995年の出来事

1996【マーキュリーMEへ移籍】

1996年の出来事

1998【デビュー10周年、活動停止】

1998年の出来事

1999【X.Y.Z.→A結成】

1999年の出来事

2000【特撮結成】

2000年の出来事

2002【「筋少の大海賊Vol.1」発売】

2002年の出来事

2003【「筋少の大海賊Vol.2」発売】

2003年の出来事

2005【橘高文彦デビュー20周年】

2005年の出来事

2006【復活】

2006年の出来事

2008【デビュー20周年 武道館ワンマン】

2008年の出来事

2011【仲直り5周年】

2011年の出来事

2012【結成30周年】

2012年の出来事

2013【デビュー25周年】

2013年の出来事

2016【再結成10周年】

2016年の出来事

2018【デビュー30周年】

2018年の出来事

2022【結成40周年】

2022年の出来事

2023【デビュー35周年】

2023年の出来事

2024

2024年の出来事



■メジャーデビュー以降のおもな出来事

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2025年の出来事

2月24日 「ELECTRONIC EMPIRE FEST. 2025」 CLUB CITTA' 出演
E.E.F.2025 – ELECTRONIC EMPIRE FEST.

4月9日 「シンクロニシティ筋肉少女帯全員集合!2025」duo MUSIC EXCHANGE


5月16日 「小説集 筋肉少女帯小説化計画」発売


www.kadokawa.co.jp

ツアー2025春! 筋肉少女帯小説化計画
5月14日 CLUB CITTA'

5月21日 NAGOYA CLUB QUATTRO

6月4日 UMEDA CLUB QUATTRO

6月13日 東京国際フォーラム ホールC

6月21日 「#筋少の日 ~筋肉少女帯サミット2025 !」Club eX
(トーク&アコースティックライブ)



10月7日 CLUB CITTA'
10月13日 名古屋DIAMOND HALL
10月18日 なんばHatch
10月25日 豊洲PIT
11月1日 仙台PIT

筋肉少女帯@Club eX

#筋少の日 ~筋肉少女帯サミット2025 !

今年の筋少デビュー日のライブは、通常ライブではなくてファン感謝イベントみたいな感じの内容でした。品川駅からすぐの会場で、円形状のイベント会場みたいなところで300人くらいの規模でした。行きやすくて全席指定なのが助かりました。オーケンロフトプラスワンでよかったんじゃない?って何度か言ってたけど、本当に指定席が有難かった。構成は前半がトーク、質問に答えるコーナー、イントロクイズコーナーで、後半に演奏サポートゲストの有松さんとエディを迎えてのアコースティックライブでした。
トーク内容は記憶あいまいで書くのも悪いので、印象に残ったところだけ。開演前にソフトでもYouTubeにも出てないレア映像が流れたらしいが、ファンは物販買いに行っててあまり見てなかったようだとオーケンぼやく。自分も入場遅かったから最後に流れた過去のロフトプラスワンでやったブルドッグカラオケしか見れなかった。そもそもこれなんだったっけ?(検索して調べた。2014年だった。もう10年以上前だったのか)
オーケンが進行して、今回デビュー37周年を迎えるにあたって、ファンへ感謝の言葉を各メンバー話してよと振る。うっちーはずっと好きにやってきてたから、30円過ぎたころくらいでやっとファンへ感謝の気持ちの心が芽生えたよっていう話。おいちゃんとオーケンが話したのは、デビューした頃のアングラパンクインディーズバンド界隈では基本的に誰もがみんな敵!っていう感覚だったから、バンドやってファンに感謝なんて考えられなかったと。そういう時代でした。海外のロックバンドも今や70歳過ぎても活動しているし、筋少もそれくらい、80歳でもやりたい、やれるよね。っていう事をオーケンが話してくれたのは嬉しかったです。何より、メンバー変わらず関係が良くて健康でバンド活動を続けてられることが素晴らしい。おいちゃんは、昔はライブのトピックや思い出が特別な何かが(酸欠したとか)ないといけないと思ってたけど、そうじゃなくていつも通りにライブができることでいいんだって思ったそうだ。その通りですね。
おいちゃんは60歳になって、他3人ももうすぐ60になるということで、いじられるふーみんの24歳設定の話。いつから24歳なのかっていうのをおいちゃんが24歳になる前から言ってたの?ってマジトーンで言ってたのに一同爆笑。そんなわけはない。たぶん筋少に加入して活動しだしたのが24歳で、お母さまが病気で亡くなって、それから数年後くらいだったと思う。
オーケンは、筋少は本当にたくさん曲があって、やってない曲もまだあるから、これからやってない曲、あまりやってない曲も演奏したいと話してたのも嬉しいです。ふーみんが説明して200曲以上はあるけど、筋少はほとんど演奏できている(他のバンドと比べても珍しいほうだとのこと)今回は小説化計画のおかげで「サンフランシスコ10イヤーズアフター」が演奏できた。まだやってないのは「お散歩モコちゃん」などオーケンがあげてた。私は個人的にはインディーズ時代の音源でしか聴いたことない「猿の左手、象牙の塔」を現アレンジで聴いてみたいです。
オーケンが事前にXでタグ付き投稿を募集して、質問や要望などを読み上げる。曲の掛け声は歌詞にないので、なんていってるんでしょう?というのは、たまに挙げられますね。武道館やってほしい。っていう話では、生きてる間に一度見たいと書いてあったので、それはメンバーなのか客なのか、どっちもなのか?とオーケンがコメント。筋少フェスやってほしい。という要望にどのバンド呼びたい?とオーケン聞くもメンバー困って口ごもる。ハードな曲ばっかりのセトリやってほしい。という要望には、オーケンがもしも掘りごたつがあって、スラッシュ禅問答1曲歌って何分か休憩したら何曲でもできるよ!という。でも演奏するほうも大変だと思う。だけどハードな曲もどんどんやりたいっていう気持ちがあって嬉しいですね。
フェス主催は現実難しいかもだけど、自分が希望する全部見たいフェスなら武道館とか東京ドームシティホールなど屋内で、2ステージ交互にメトロノーム→有頂天→カリガリ人間椅子水戸華之介レピッシュ→特撮→BUCK-TICK筋少 の順番で。
その後、スーパーウルトライントロクイズコーナー開始。以前コロナ時期にニコ生で番組やった時の企画で、超難解クイズを作って下さったガチファンの構成作家さんが紹介されて登場。またしても1曲目からバージョン違いレア曲のイントロ出してきてふーみん参る。その後もイントロっていうより曲の1部を一瞬切り取って数曲貼り合わせたのを聴かせて曲名を当てる問題で、メンバーも分からないし客に回答をゆだねても間違え連発。困惑するメンバーと観客に、盛り下がってどうしようとオーケンが慌てる事態に。それでも果敢にチャレンジして当たったファンにメンバー私物プレゼント。間違えてもナイスファイトと声かけるふーみんのやさしさ。最後はメンバー対決になって結局同点になったオーケンとうっちーがじゃんけんしてオーケン優勝。商品はブルドッグカラオケ歌唱権のパネルで持ってきたのが三浦さん。今回ゲストじゃなくてスタッフとしてでした。
休憩なしで続けて、特撮からサポートゲストに有松さんとエディを招きいれる。エディもデビュー37周年だねとオーケンが紹介。デビューした日のこと覚えている?とオーケンが聴くが、レコード発売された日でしょ?覚えてないよ。覚えているのはオーケンがラジオやってるときに電話かかってきた。という。その時代オールナイトニッポンが始まった時期ですね。ライブ中にステージから太田さんに飛び蹴りされて落とされたっていうエピソードもありました。
アコースティックセットでの演奏は「猫のおなかはバラでいっぱい」「新興宗教オレ教」懐かしいレア曲。うっちーのベースがいつものじゃなくてコンパクトなやつで珍しかった。今回小説化計画に参加された滝本先生の原作アニメでEDに使われた「踊る赤ちゃん人間」先週ちょうどフジのさんまの番組でばっちり使われてたので驚いたんだけど、それは知らないのか触れられてなかった。
今回アコースティックライブでは、セトリをオーケンじゃなくて演奏陣に決めてもらったそうで、決まった連絡がきて一番驚いたというのが「ムツオさん」これは珍しいですね。アーリーのリズムアレンジかっこよかった。そして「50を過ぎたらバンドはアイドル」といってももうすぐみんな60歳。バンドはもともとアイドルでもあったねとオーケン。最後はしっとりと「宇宙の法則」、優しくて綺麗で胸に沁みました。
これで終わりかと思ったらオーケンが、さっきのブルドッグ歌唱権で歌う!と宣言すると、ふーみんがちょっと待ったー!と俺たちもみんなで歌わせろといった下りの流れで、開演前に流れてた映像通りでカラーゴム紐が出てきて4人で歌い踊るブルドッグカラオケ。筋少曲じゃないんかいと思うが、やっぱりロックもアイドルも好きで、なんかぐだぐだするのも筋少らしさでした。

筋肉少女帯@東京国際フォーラム ホールC

筋肉少女帯 ツアー2025春!筋肉少女帯小説化計画

6月、筋少デビュー記念日の月は毎年ライブがある楽しみ。毎年ロックの日に橘高さんのコメントが発表されます。今年のツアーは小説化計画の出版記念ということで、小説にされた作家さんが選ばれた曲を中心としたセトリでした。これまた初の試みで、これまでになかった選曲がファンにとっても嬉しいことでした。
国際フォーラムでのホールライブも初で、キャパ約1500。当日を待たずにソールドアウト。3階席まで満杯でした。平日でこの盛況は大変すばらしいです。有楽町駅直結で便利だし、どうして今までここでやらなかったのかと不思議に思う。序盤のMCでオーケンもこんないい所でできるなんて、キングクリムゾンみたいと喜んでました。またぜひやってほしいです。
おそらく小説で書かれてなかったら、ライブで演奏することがなかったであろう「サンフランシスコ10イヤーズアフター」を聴けたことが感激でした。本当にありがとうございます。リリース時は活動停止に向かってたので演奏する機会がなく、セリフ入りのロックオペラ調の長め曲ということもあって、復活後のライブでも流れ的に入れづらかったと思います。この曲を中間の軸にして、開始はサンフランシスコ、その後数曲後にインストメインの「花のサンフランシスコ」カバー曲を、小休止を挟んで、客が着席した状態で「サンフランシスコ10イヤーズアフター」をじっくり聴かせてくれるという段階がまた素晴らしく心に沁みました。ありがとうございます。
オーケンは最初のMCで昨日バルサンを買いに行き、購入直後に知らないおばさんから「それ効くの?」など聞かれたっていうエッセイ向けなオモシロエピソードから、ツアーでは大阪駅でキングカズに遭遇してオーラがすごかった話、名古屋では天むすが楽屋に無かったことをライブで指摘(キテルミュージシャンには必ず天むすが用意されているという噂から)したら、今日は楽屋に天むすがあったと驚き。気にしてくれたのか「わざわざ名古屋から来てくださった」とふーみんも言って喜び。それでキングカズの話題から、知ってる限りのサッカー用語を使って筋少ファンになったところで人生オフサイドだぜ!とか、イエローカードだぜ!などと煽りに使う。
小説化で藤田先生のカバーイラストでモチーフに選ばれた「あの娘は夏フェス焼け」もかなり久しぶり!サビでエディがノリノリの振りをするのも復活で嬉しい。筋少は近年夏フェスに呼ばれないって話。でも出てた時期も真夏の野外は筋少にとっては命の危険があったので、さすがに今は出ないほうがいいと思います。オーケンMCで夏フェスってなんで毎年同じ人出てるんですかね?って話から、それは実はとオカルトネタにつなげて笑わせる。
人間椅子わじーが小説化してくださったのは「福耳の子供」ど初期のからの選曲。ミドルテンポの変拍子入りの曲で、全曲数が膨大になったのでライブではまたかなりのレア度。これはとにかく橘高さんのギターソロ、間奏のプログレッシブな展開が見どころでかっこいい。
ダウナーなSEのイントロから始まる「レティクル座行超特急」始まるぞという列車のリズムで観客の期待の声があがる。小説化されたストーリーを読んだので、また思い出して感動です。ダークな世界観でサビの盛り上がりにぐっときて涙ぐみます。
MCでオアシスの話が出て、なんちゃらアンガー(オーケンが言ったうろおぼえ曲名)でライブやると客がみんな全部を大合唱するからメンバー歌わなくなったという。筋少も「香菜」でそれやろうよ、みんな歌ってねとオーケンが言って始めたのだけど、結局合唱ってほどにはならなかった。でもオーケンの歌で聴きたいのでいいです。
小説化で選ばれた「中2病の神ドロシー」もライブで演奏聴けるの久々ですごい嬉しかった。中間でメンバーそれぞれ順に「きいていた」ってコーラス入れるのがすごい好き。
小休止を入れて、メンバー再登場で椅子に全員座ってのミニトークコーナー。今回のツアーで印象に残ったことはとオーケンが各メンバーにふる。そこでうっちーが大阪で友達に誘われて立ち飲み屋さんに行ったよっていう話をしたとき、オーケンが「飲めない内田君が立ち飲み屋さんに!」と驚き。うっちーも初めて立ち飲み屋さんに行ったのだけど、小汚いイメージだったけど最近は綺麗になって、若い女性もいっぱいいるよって話すとすかさずオーケンとふーみんが「それってガールズバーでは」と返してきたのおもしろ。うっちーもすぐに「そうじゃない」と否定する。立ち飲みなのでやっぱりしばらくいると腰が痛くなってしまったとのこと。オーケンが椅子があるっていいね~と椅子があるライブのありがたさを語ってました。
近年すっかり恒例になった、中間部での着席での演奏コーナーでは、今回ツアーで内田君が歌ったんだけど…とオーケンが説明して「ベディ・ブルーって呼んでよね」を、今日は二人で歌いたいと話して、特に事前の打ち合わせは無かったようで、いい感じで交代で歌ったりユニゾンしたりで、二人の長~い付き合いの呼吸の良さを感じるボーカルでした。続けて「悲しきダメ人間」ホンワカしたジャズっぽいようなハワイアン風のような感じでギターの音も印象的な曲。これもだいぶ久々聴きました。そこからの「サンフランシスコ10イヤーズアフター」で壮大な世界が広がり惹き込まれました。セリフ音声も音源のままで再現されて、20数年の時を超えて解凍されました。筋少は続いていてオーケンは歌い続けている。筋少に出会って私は不思議で幸せな体験をさせてもらってます。

秋ツアーの発表があって、毎度変わらず紙を読む発表だったのだけど、今回は紙が所定の位置に置いてなくてオーケン焦って困ってた。袖からスタッフが持ってきてたけどぐだぐだすぎて苦笑い。なんと20数年ぶりに仙台でワンマンがあるらしくてびっくりです。90年代は当然のように全国ホールツアーがあったのですが、復活後は長いこと東名阪だけで、最近はチッタもよくやるようになったのですが、なんでもオーケンが仙台のイベントに出たのをきっかけで決まったようです。また九州とか北海道とかでもワンマンがあるといいですね。次の東京は豊洲PITで座席ありでした。ツアータイトルを「医者にオカルトを止められた男2025」にする、とオーケンが宣言してたので、また何かオカルトイベント絡みなのかなと思いました。
ライブ終盤は畳みかけでドカンと、イワン、ダメ人間とド鉄板で飛ばして、バンドはアイドルでニコニコ、さらにディオネアで決めてアンコールで釈迦、ツアーファイナル大盛況で終わりました。

小説集 筋肉少女帯小説化計画

2025年5月16発売

買って読みましたので、感想や読書メモなどを書きます(※ネタバレあり)

表紙は「あのコは夏フェス焼け」をイメージしたイラストを描かれた藤田和日郎先生。「うしおととら」アニメ化では先生が筋少ファンであることから、筋少が主題歌を2曲提供しました。
2010年アルバム「蔦からまるQの惑星」収録。このアルバムジャケットのイラストは浅尾いにお先生なんですね。筋少と漫画家さんの関わりはインディーズ時代のジャケットから多くいます。ファンを公言されている漫画家さんもたくさんいますね。いつか藤田先生の他にも筋少ファンの漫画家さんでアンソロも見てみたいものです。

「中2病の神ドロシー」
辻村深月先生。映画化アニメ化を次々と出されて有名な人気作家さんです。以前、雑誌インタビューでオーケンと対談してとても筋少ファンであることを知りました。オーケンも小説を読んだ感想をエッセイなどで書かれてました。今回は唯一の女性作家さんで、女性ファンらしい視点でこの曲を物語にされていて、やはり自分と近い感覚がして嬉しいです。
2013年アルバム「公式セルフカバーベスト 4半世紀」収録。正式タイトルが「中2病の神ドロシー 〜筋肉少女帯メジャーデビュー25th記念曲」ということで、デビュー25周年の記念として作られた曲でした。リリース当時初めて聴いて、内容がバンドが消えて居ない世界に突然なってしまった、というのに驚きでした。映画であるような、ある日突然恋人がいない世界になってしまった、みたいな感じのドラマティック感がどうなってしまうんだろうと思わせる。詩の展開では、いなくなった喪失感と、バンドを好きになってライブを楽しんだ高揚感と幸せを浮き上がらせます。オーケンの作品にあるロックバンドものの詩では、バンドへの愛情を感じます。この世界を辻村先生が素晴らしい物語にされてて感激でした。ある日突然好きなバンドが居ない世界になってて、どうなっていくんだろうとドキドキしながら読みました。主人公が女子高校生で、時代はサブスクもある現代。友達の同級生がファンのバンドが明らかにB-Tがモデルになってて、その先の展開も切ない。私も高校生の時に筋少ファンになったのがバンドブーム時代で、B-Tファンの同級生と仲良くしてそれぞれ教えあったりしてたのは楽しい思い出でした。
物語の展開は、なくなったバンドは歌詞の通りに主人公の想像であったのだけれども、その想像を物語という形に残した。作家さんならではの発想ですね。そのバンドは居なかったが、新しいバンドが出続けている。また、40代になった主人公の友達の好きなバンドは、ある日60歳を迎えたボーカルが突然病死してしまう展開が悲しい。本当にバンドが突然活動が止まってしまうことは、いつかは来てしまう。それでも、バンドが好きだった想いと楽しかった思い出はずっと残る。魂を継いでロックバンドは続いていて、未来に主人公が再び出会うバンドへの愛が伝わります。

「十光年先のボクへ」
柴田勝家先生。プロフィールによると、昭和62年生まれで2014年にSF大賞でデビューしたそうです。元にした筋少曲は、「サンフランシスコ10イヤーズ・アフター」1998年アルバム「SAN FRANCISCO」収録。よく選んで下さったと本当に感心しました。メジャーデビュー10年で活動休止になる直前のベストアルバムに収録された新曲がこれ。筋少のデビューアルバム収録の代表曲、ライブのド定番である「サンフランシスコ」を再録して、その詩の物語から10年後の話で壮大な世界を思わせる、セリフも長く入ったロックオペラのような長尺曲。リリース当時は活動休止に向かっており、その後も演奏されることはありませんでした。この小説集をきっかけに、披露されることになったということで感激です。出会った少年少女の物語、お別れ、生と死といった筋少の世界観にデビュー当時から惹かれてきました。それまでの様々な筋少歌詞物語の総括といった感じで衝撃でしたし、活動休止に向かう時期の悲しさ虚しさがありました。
小説では柴田先生が、オーケンが作り上げた世界観に影響され見事に作品にしてくださいました。幼馴染の恋人がいた主人公が社会に出て、心を壊してしまい実家に戻り、恋人が亡くなり親も亡くして一人で暮らしている。サンフランシスコを仮想とした日本の街で、主人公は地球外の存在に地球人類を滅ぼされて、実験で生かされていると思っている。そこに死んだはずの恋人が現れる。街にやってくる「サーカス」はその地球外の上位存在で、監視にやってくるサーカスが開演する。地球外存在によって1人残された人類である主人公。どう展開するのかなと思いながら読み進めると、意外な結末でほっこりな感じでした。

「日光行わたらせ渓谷鐵道
滝本竜彦先生。筋少が活動停止中だった時期、著作の「NHKにようこそ!」がヒットしてアニメ化になる際に、筋少ファンの滝本先生がオーケンに主題歌をオファーして、橘高さんと組んで作られた曲をきっかけになってライブが開催、筋少が活動再開するきっかけとなりました。アニメは、ひきこもりの少年のところにやってきたひきこもり脱出を手助けする美少女が現れるっていう内容。元にした筋少曲は「レティクル座行超特急」で、魅力的な美少女が現れるのかなと期待して読みました。
1994年アルバム「レティクル座妄想」収録。滝本先生がもっとも影響を受けてはまった曲なのではないかなと想像させました。でも実際読んでみたら、予想しない設定や、想像できない展開で驚きがあって楽しく読みました。主人公が高校生からはじまり、気になったクラスの女子がいたが卒業後に自殺して亡くなったと同窓会のメッセで知ったってところから。オーケンに影響を受けている作家さんらしさは、主人公がモテなくて官能小説を書いているところも。オーケンが出版した新書の「サブカルで食う」も作中に出てきて、その亡くなったという女子が持っていてちょっとサブカル好きの不思議ちゃんふう。主人公の小説を嫌がらずに読んだというのも、主人公にとっての特別な子と感じるポイント。でも卒業後に仲良くなることなく亡くなってしまい、そこで主人公がショックで小説が書けなくなって代わりに始めた行動というのが驚きだった。これもオーケンファンらしいなと思うと同時に、自分の知っている知識や常識をはるかに超えるような行動で、もしも自分の子供がこういうふうになったら母ショックで辛すぎと思う。主人公は亡くなった女子に精神世界、地獄に行って会おうとガチで行動する。死なない方法で。地獄の底で、レティクル座行超特急から落ちた女子がいた。地獄に行った主人公が、今度は彼女を救いたくて努力する行動もすごい。セブンのスムージー高いから1度しか飲んだことないけど、また飲みたくなった。助けて成仏させたい彼女の描写も、とてもオーケンの作品に影響されまくって染みこみまくった好きな表現が現れているなと思いました。それでこの後の展開も驚きで、本当は地獄で会った女子と同級生は違う子だったという。同窓会で会うクラスの子たちがみんないいやつで良かった。主人公が好きな女子と仲良くなれて、未来に希望を持って生きていける。「レティクル座行超特急」リリース時では歌詞の世界のまま、地獄に落ちたところまでなんだけど、その後続いてきた筋少の作品を追ってきて、地獄から救われたという解釈をしているのだと思いました。

「ディオネア・フューチャー」
空木春宵先生。プロフィールによると1984年生まれで今回の執筆陣で一番若いですね。SF賞でデビューされて、幻想・SF文学作品を発表されているそうです。
2017年アルバム「Future!」収録。この曲はリリース後からライブを重ねるごとに進化して、ハードかつキャッチーで、疾走感や一体感のある楽曲は、コアファンの間で好評で定番化となっていきました。ピンチで後ろ向きな闇から、希望ある未来へと引っ張り上げるような歌詞を膨らませてセリフ入りの物語になっていても十分に素敵だと思うのですが、こちらの小説はまったく違う方向からのアピール、展開な上に、とにかく筋少だけでなくオーケンの全ての作品ネタが濃くて髄所に散らばりまくり、かつオリジナルのSF作品として完成されているのが凄すぎる。どの作家さんも素晴らしいのですが、空木先生は凄いの先に行ってて、オーケンがデビューして40年近くになると、ついにオーケンフォロワーのプロ作家さんはここまで来たかという驚き。オーケンのこれまで作った世界観をぜんぶ入れて、まとめて空木先生の才能で物語に作りあげたという感じ。
主人公は高校入学して、学校に馴染めない。これはあるあるだけど、男女の制服が同じになったらなと思うところは現代の感覚っぽい。そこで主人公についてきているヒロインと自分で名乗ってるボクっ子がいて、うざ可愛い感じとラブコメっぽいのもオーケンの小説のヒロインに似てる。でも明らかに人間じゃなさそうな描写が不思議と思ってたら、自分にしか見えないイマジナリー彼女みたいな設定だった。でも単純にそうはならなくて、現実で好意を寄せるヒロインが出るのかなと思ったけどうそうでもない。学校で孤立して、同級生がみんな下らない、映画や小説の話もしないと思い、世の中の人を壊してやろうと思想する。そこでヒロインの持つ不思議な力で主人公と人を壊す能力を持ったので、悪いやつから「咲かす」という攻撃を試みる。同級生のパパ活女子を目撃して、やろうとするけど性格の優しい主人公は躊躇してしまう。ある時パパ活女子の相手のおじさんが発狂して、それがヒロインが能力を使ったんだよと言う。パパ活女子と仲良くなるのかと思ったらそうじゃなかった。次々に悪人をやっつけるのかと思ったが、優しい主人公はへこんでしまう。ある日に公園に行ったら、そこで不思議な老人と出会う。主人公とのやりとりで、明らかにオーケンがモデルでオーケンの作品に出てくるオーケン的な人物である。その老人が、ディオネア・フューチャーの語り手でピンチになった者をひっぱり上げるおせっかいな人物になっている。老人も若いときからイマジナリー彼女がいて能力が使えると話す。主人公のヒロインが現実ではなく妄想で、忘れて現実を生きるべきと解く。励まされていくのと思いきや、主人公は同調や共感ではなく、老人の考えと自分とは違うと言って自己の意志を持つ。そこでヒロインが女子ではなくて男なんだと告げて、老人が驚く。その世代感ギャップみたいなのも面白かった。美少女じゃなくてスレンダーな男の娘っていう、CV村瀬歩が想像できる感じ。からの林檎もぎれビームでドンマイ酒場が現れて消え、突然のエモいBLでハッピーになってほしい。

「福耳の子供」
和嶋慎治さん。筋少ファンにおなじみ人間椅子のわじーが書いてくれました。
1988年デビューアルバム「仏陀L」収録。バンド初期からの曲で、ライブで定番ではないレアなほう。怪談のような妖しく怖い不思議な感じで、音源では女性のセリフが入っている。詩で書かれてる「お姉さん」と福耳の少年との物語の設定と、わじーの小説では全く違っていました。現代でわじーくらいの年齢の男性が、故郷の土地で少年時代に出会った不思議な体験といった語りで書かれている。福耳の少年が中学に現れて、学校の出来事の中での行動がちょっと変わっているけれど、同級生の間でのトラブルが丸くおさまっていく。そして超常現象っぽい展開で主人公に不思議なメッセージを残して去っていく。青森の昭和の中学生たちの日々の様子がありありと想像できて和みました。

「香菜、頭をよくしてあげよう」
1994年アルバム「レティクル座妄想」収録。シングルリリースされました。ライブでも定番で暖かなミドルテンポの代表曲です。
最後はオーケン本人の小説。近年のエッセイと創作を混ぜたような文章を長くした感じで、オーケン自身の経験をもとに小説として書かれています。これまで出たエッセイなどを読んできたファンなら知っているエピソードが、「香菜」の視点で語られている始まり方になっていて新鮮でした。バンドを始めたばかりの19歳のオーケンが初めて付き合った同じ歳の女性。彼女にはつきあった男性の、その後40年までの未来が見える能力があった。というフィクションを加えて、さらに彼女が干渉したら、その見えた男の幸せな未来は無くなってしまうというデメリット付き。そこで彼女が「見た」未来としてオーケン視点に文章の語りが交代して、実際起きた40年にわたる幸せなバンド活動が語られ、ファンである読者がバンド活動の歩みを振り返り思い出すことができる。という手法に感激して感心しまくり。活動再開後のエピソードを振り返る部分は、バンド活動がより充実したことが感じられて嬉しかったです。フジロック出演は特に印象深かったんですね。さらに小説集に入っている各作品にも触れられているのが素晴らしい。「ディオネア・フューチャー」が、現在のライブでラストを飾る定番曲になったことにも。
そして、もしも彼女がオーケンの未来を見たあとで付き合い続けたら、オーケンの幸せな人生が無いものになってしまう。筋少が無くなってしまうのだ。香菜はそれを阻止するためにオーケンの元を去った。それから40年後、二人は思い出の地で再会しました。オーケンの地元、野方駅のバス停から高円寺駅行のバスが出てきます。
オーケンが思う自分の幸福な人生が、筋少を中心としたバンド活動であること、ファンが好きである気持ちを大事に思っていること。それをまさにオーケン本人が書かれたことが素晴らしいです。私が筋少を知ってファンになってから見続けてきた思い出があって、当時の時代の出来事や風景なども、オーケンの書かれた細かい場面描写によって懐かしく思いました。オーケンが19歳のインディーズ時代、自分は埼玉の外れから東京の中学へ通っていたが、筋少は知らない。でもゼルダは聴いていた。バンドブームのさきがけで米米クラブTMネットワークレベッカ爆風スランプなどメジャーデビューしてたバンドをよく聴いてた。それから高校生になった16歳でデビューしてまもない筋少をラジオで聴いて、オーケンオールナイトニッポンを聴いてファンになった。渋公に行って、武道館に行って、パワステに行って、関東各地のホールに行って、地方のライブハウスも行った。レピッシュやアンジーやB-Tなど他のバンドもたくさん聴いた。イベントライブにも行った。男子と恋愛するような青春なんか無くて、筋少ライブに行くのが一番の楽しみだった。オーケンサブカル知識に影響されて洋楽ロックや映画や小説、オカルトUFO、格闘技などいろんなものを知ったし、オーケンが出した本やテレビ番組とか映画など色々たくさん見た記憶がある。筋少メンバーの話題から、少し上の大人の男性はこういうものなんだろうと思って憧れた。もし筋少が無くなって楽しみがなくなってしまって、バブル崩壊で就職できなくて男性に愛されるような自信もないから歳とって幸せになれないなら死のうとぼんやり思ってた。ライブに行くために働こうと思ってなんとか就職した。ファンの仲間がたくさんできて楽しく過ごせた。でも楽しいことだけじゃなくて、しくじっていざこざ起こしてしまったりもした。筋少が活動休止に向かう時は辛かった。休止の頃は離れていて演劇やお笑いにハマったりしてた。その間に出産したころ、筋少が復活することになった。嬉しくてそれからまたライブに通うようになって、高円寺もたくさん行ったし、各地ロックフェスにも行った。ファンのこだわりがあるがゆえ、ファン同士の考えが相容れなかったり、嫌われることもありましたが、楽しい思い出を大事にしていきます。健康上の問題や家の問題などで、いつ見れなくなってしまうか分からない。ライブに行けることが一番の楽しみで、見続けたら幸せです。

2024年の出来事

4月11日 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
シンクロニシティ6・オール筋肉少女帯総進撃
大槻ケンヂ(弾き語り)/橘高文彦本城聡章(弾き語り)/内田雄一郎(電子音楽)

5月6日 ロフトプラスワン
オーケンのほほん学校〜筋肉少女帯最新CD発売前前夜トークSP

5月8日
筋肉少女帯 メジャーデビュー35周年 &『レティクル座妄想』リリース30周年記念盤
CD+DVD「医者にオカルトを止められた男」発売
www.youtube.com
www.barks.jp



5月13日 CLUB CITTA’
「ノゾミ・カナエ・タマエ」~デビュー35thファイナル&『レティクル座妄想』発売30周年!


5月31日 LIQUIDROOM
「さらば桃子」~デビュー35thファイナル&『レティクル座妄想』発売30周年!


6月21日 豊洲 PIT
「#筋少の日2024」~筋肉少女帯メジャーデビュー36周年!


7月13日 Zepp Nagoya
打首獄門同好会 20!+39!=59! TOUR 筋肉少女帯ゲスト出演

9月28日 LIVE Blu-ray 2023年5月29日 CLUB CITTA'『UFOと恋人』発売30年記念再現+XXライブ 発売

10月8日 LIVE Blu-ray 2024年5月13日 CLUB CITTA'「ノゾミ・カナエ・タマエ」~デビュー35thファイナル&『レティクル座妄想』発売30周年! 発売


筋肉少女帯 ALL TIME BEST ツアー2024 ~今のことしか書かないで」
10月2日 CLUB CITTA'

10月12日  江戸川区総合文化センター


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10月19日  NAGOYA CLUB QUATTRO

10月25日  なんばHatch

11月19日 1000 CLUB
橘高文彦 デビュー39周年記念
”Thank You“ LIVE FINAL 「筋肉少女帯 vs. X.Y.Z.→A」


「2024ライブファイナル」
12月22日 LIQUIDROOM

筋肉少女帯@LIQUIDROOM

筋肉少女帯 2024ライブファイナル」

毎年年末恒例のワンマンライブ。開演前から筋少曲がBGMで、ファンで満杯のフロアが期待でいっぱい。病気やトラブルもなく無事にライブ開催できて本当によかった。
1曲目は今年の新曲「医者にオカルトを止められた男」でギターズの揃ったハンドクラップですぐに全体がライブ一体感となり、続いて「詩人オウムの世界」で往年のダークでハードで高度な演奏に痺れる。珍しくMCに入らず続いて始まったイントロの軽快なリズムに驚いた「レセプター」だ!かなり久々に聴けて嬉しい。かっこいい。
序盤だけでも筋少の活動期間から最新から90年代までの幅広さからまんべんなく選ばれている。
最初のオーケンMCで、今年も活動が可もなく不可もなく、ビックヒットを出すことはないが、こうして確実にソールドアウトするライブができて何より良かったと語る。でも来年もしTicTokなんかでVtuberがカバーしてヒットしちゃって紅白に出たりしたら、さいたまスーパーアリーナでライブやったらみんな来てくれるかー?みたいに嬉し気にもしも話をしてました。毎年こんなもしも話してるけど、長く活動してるとありえなくはないですものね。
今年は橘高さんがデビュー39周年、40周年を迎えたという話題も出して、筋少が活動再開した時にリリースした橘高さん作曲の「トリフィドの日が来ても二人だけは生きぬく」を、リキッドでは以前何度か聴いたけどしばらく無かったので、これも久しぶりでとても嬉しい。素晴らしい曲。そしてオーケンがこれも久々に歌うと言って「人間嫌いの歌」リリース当時のツアーも思い出す。
今年の活動を振り返るために、一覧が書かれた紙を持ってきたオーケンが読み上げながら話す。印象的なのは対バンで打首獄門同好会とやったときのセットリストが、印度とダメとブーと、ガチガチの代表曲ということで一同爆笑。マニアック曲なんかできないよ!保守的でなにが悪い~みたいに言うオーケン。初めて見たオーディエンスが多いところほど、盛り上げたいと思い鉄板曲が選ばれるのわかります。
ワンマンではなじみのコアファンが殆どなので、たくさんある曲からレア曲が選ばれて喜ばれるのも醍醐味で嬉しい。曲が多くて次いつライブでやるのか分からないのがいっぱいありすぎる。「ボーンインうぐいす谷」も演奏したけど、それもちょっと珍しくなってきた。昭和ムード歌謡みがある濃いロックサウンドも今の筋少曲の魅力だと思う。
往年のベテランロックバンドは、来日したときに代表曲を1ライブで2曲もやるらしい、という話題も。じゃあ筋少は印度を2回やる?日本の米を何度もやる修行みたいなライブやる?ファンもメンバーも修行、と橘高さんが話して笑う。

唐突にオーケンがはけて、おいちゃんがソロ曲「LIVE HOUSE」をみんな歌おうぜ!といってリキッドルームで歌詞をアレンジ、オーディエンスが合唱してほんわか楽しい雰囲気に。昭和のライブハウスの懐かしい感じ、現在また10代の若い子にも刺さる感じします。
オーケン戻ってきて「ソウルこっくりさん」これも昭和ソングのディスコ調がリリース当時は平成でださカッコイイのが現在も不変でカッコよさがある。
今年の出来事でオーケンが個人的に印象に残ったのが、出したエッセイ本のサイン会でファンに「ワダチ」は立って歌ってください、といわれた事だそうで、以前「ワダチ」を座って歌ったことから指摘されたようなのだが、それに対して今日はやらないけど次は必ず立って歌いますっていうのと、来年も今年と同様にやりたいけど、現在は1度のライブで17曲くらいなのが座って歌う曲を増やせば23曲くらい、LINEキューブホールなどでやりたい、といった話もありました。でもワダチは立ってやりますよということで。(笑)期待しています。

「Guru最終形」でぐっとダークで美しい世界観を広げて惹き込まれたあと、小休止を挟んでからの「ドンマイ酒場」でほっこりメンバー4人のかけあい。人生失敗でもドンマイ、生きてればそれだけでいい、っていうのにほろりと染みる。
本物の風鈴をメンバーそれぞれ手にしてチリンと鳴らし、「冬の風鈴」はこの時期にぴったり。しんみりしたあとに、「サンフランシスコ」でぐわっと上げてきて「50を過ぎたらバンドはアイドル」始まり方のオーケンの掛け声がアイドルやるぞっていう感じで毎度楽しい。歌ったあとに、この曲をさいたまスーパーアリーナでトロッコに乗って歌いたいと言って湧かせてました。
本編最後には「ディオネア・フューチャー」、アンコールではこれも定番で「釈迦」で今年最後のライブ納めでした。来年のワンマンライブが発表されてなかったのが意外でちょっと寂しいけれど、すでにイベント出演が決まっていて、ギターズの弾き語りツアーとうっちーの「かよきこ>>
筋肉少女帯 2024ライブファイナル」