筋肉少女帯ライブ・過去日記アーカイブ(1989〜)

筋肉少女帯の活動履歴、ライブ感想などを記録したアーカイブです。(非公式)

*【筋少ファン日記のあゆみ】

*【2003年発行「筋肉少女帯の活動記録1979〜2003」無料DL】

(113ページ PDF書籍 ディスコグラフィー・ライブレポート)

筋肉少女帯@EX THEATER ROPPONGI

「2020筋少Finalライブ」

今年最後のワンマンライブということで、先月に続き同会場で開催が告知された。今年は最初に予定されていたアルバム再現ワンマン2回が、コロナ感染が広がってしまった影響で中止になってしまい、全世界のライブエンタメが一変してしまった。夏の無観客配信イベントを経て、感染対策をとってホールでキャパを半分にして開催を決めて行った10月のライブは、観客が声を出せないという感染防止のための制限があり、筋少ライブの楽しさ、強い魅力の一つである「コールアンドレスポンス」が封じられてしまった。そこをどうするかという問題に、代替案として事前物販で「キラキラ光るミニタンバリン」を出して持ちこんでもらうというアイデア。かなりの人が持ってきていて客席はライトで綺麗に光って、爆音なのでタンバリンの音は気にならなかった。さらにオーケンがMCでコールに拍手と足鳴らしで答えてもらう工夫。「高木!」パン!とか「問うならばー!」パンパパパン!みたいになって、オーケンがバカみたい~と苦笑い。全く初めての事態に困惑してしまう。でも演奏に入ればすぐにいつもの筋少で、歓声が封じられても生ライブの魅力は十分に発揮された。
その前回を踏まえて2度目のライブ、感染がまた増えてきて開催できるのかが当日まで不安だった。メンバーやスタッフが一人でも感染とかあったら開催が危ぶまれたかもしれず、直前まで心配してたけど無事にスタートした。

同時配信もあったので細かい内容とかは省くけど、自分が思った以上にコールアンドレスポンスが封じられたライブが、オーケンにとってはけっこうダメージだったらしくって、お客さんの歓声がないっていうのが。それをMCで、例えるならベテランのプロレスラーが違う格闘技試合に出てうまく実力を発揮できなかった、しょっぱい試合で正直すまんかった(プロレスネタ)を、前回のライブ終わりでうっちーに打ち明けたらふーみんがフォローしながら飛んできて、それがタイガーマスクみたいだって例えて、おいちゃんも集まって4人で今回のライブについて話したっていう。こういう今までにありえなかった事態に追い込まれて、ライブを重要とする筋少がどう対応するかというのが、
エディは自分が好きなクラシックコンサートに行ったときと比べた話をして、クラシックは体を動かせないから肩がこったという。演者が面白いMCをすることもあるけど、それも禁止になってさみしいと言ってた。だからロックコンサートは体にいいよ!と。
歓声がなくとも、お客さんが乗って腕を上げたり、手拍子をしたり、声出せなくてもハミングはいいんじゃない?といって、ちょっとやってみて「きんぐぬー」と言わせたりとか(笑)
歌いながらオーケンが「心で伝わってるよ!」と言ってるのも、オーケンは自分でそうしたいと思っていて言ってると思ったし、実際にそうだと思う。ファンも声を出せずにそれが封じられてることが歯がゆいし、どうにかして楽しんでることをメンバーに伝えたいと思う。

入場SEはT2、期待感が最高潮になる。くるくる少女、僕の宗教へようこそと続けて90年代曲。オペラでセンターに出たエディの衣装が白のかっこいいスーツでアニメの強い能力キャラみたくてしびれる。そして次にエディのピアノソロで聴かせて、もういっちょいってみよー!と仲直りのテーマでぐいぐい盛り上げてく。
なんにもなくなりゃしないのさ、形が変わっていくだけさ、とオーケンがセリフを言ってはじまったワインライダーフォーエバー。さらにピアノソロで始まるGuru最終形、オーケンのタイトルコール。はかなく美しい物語に何度も心を揺さぶられる。
膝が心配だからジャンプは最初の1回だけでと言って踊るダメ人間。おいちゃんとふーみんがステージの両端でキックするとこ揃うのがすごい好き。
オーケンいちどはけて、エディのムーディーなソロにのってうっちーハンドマイクで登場ときたら、出たー北極星の二人!うっちーリサイタル!タンバリンの光で雰囲気出る。それが終わると入れ替えでオーケンがどやってスーツで入ってきて愛の賛歌。ムード歌謡リサイタルに濃くハードな演奏。最後のアップテンポになるとこが宝塚のエンディングかなっていう華々しさで楽しすぎる。
MCタイムで前回ライブの反省した話になって、ドンマイドンマイとキーワードでドンマイ酒場になる。おいちゃんマスターのあったかさにほっこりうっとり。
椅子に座ってのインスト曲、航海の日にオーケンもギター弾いて入る。90年のリリース当時にはオーケンが演奏しなかったから、現在こうして進化していることに感慨深い。
フォークロックの筋少名曲、香奈、頭をよくしてあげよう。続けて90年代からのライブ鉄板曲これでいいのだ。20代前半からやってる、この楽しさとかっこよさは50代になった今でもまだまだ凄くてかっこよくて楽しいのが、それが本当に嬉しくてありがたい。あと何回見れるかわからない。やってくれていることに感謝。
うっちーが一弦ベースを持って出てきたら、この曲しかないーと。すごい来日アーティストみたい!とオーケン喜ぶ。以前は引くのに鉛筆もってたことがあったが、今回は筆だった。
ゴーゴー蟲娘、はじまるとふーみんが手にタンバリン持って出てきてノリノリで踊っててかわいい!さすが!目がいってしまう。

来年はアルバムを出してツアーがやりたいと宣言したふーみん、オーケンがそれはフライングVだけにフライング発言?とダジャレ。だが決まってなくても来年はアルバム出してツアーやりたいと言ってくれた。今はできなくてもいつかは必ず元の密なライブができるようになると言ってくれたのが嬉しく思う。
終わってみたらセットリストが前回と1曲も被りがなかったのが感激で、今年最後だから思う存分めいいっぱい楽しむぞと思ってのぞんだが、セットリストは前回と基本同じで数曲入れ替えくらいかなって思ってたので、被りなしセトリをやってくれるとは、曲が大量にある中でしかも偏りなく全期間にわたって選び、さらに順番が考えられて緩急つけて楽しませてくれる。バンドが楽しむこと、ファンを楽しませることに向けていることを感じる。
最新曲である「愛は陽炎」の演奏が凄い迫力で、超越してるなと思った。そして本編ラストで今年最後のツアーファイナル。
アンコールにハッピーな曲調で内容は怖くてどこか抜けてる「なぜ殺」にタンバリンをふりふりして、最後にはやはりこの曲ということで釈迦で今年を締め。歓声は出せずとも動きでファンも最高に盛り上がった。